白衣高血圧とは


一口に高血圧と言いましても、最近はさまざまな呼び名の高血圧が出てまいりました。
今回、ご紹介いたしますのは「白衣高血圧」という高血圧ですが、これについて何かご存じでしょうか。
ほかの呼び方として「白衣症候群」や「ホワイトコート症候群」などという場合もあります。
何だかこれらの名前から想像が付くかたはいらっしゃいますか。
この高血圧は、非常に特殊な高血圧で、病院の医師の前でだけ血圧が高くなって仕舞う症状を言います。
どうして、このようなことが起こるのかと申しますと、結局のところは緊張によるものだと言われています。
ご自宅で血圧を量る時折、常に正常値であるのに、病院で量るときだけ高血圧になるというのは、それ以外に考えられないでしょう。
機器の故障なども可能性としてはありますが・・・。
血圧は自律神経系の作用で変化するもので、その自律神経系の作用は精神状態に左右されています。
ですから、ご自宅で測った時折正常値であったとしても、病院の診察室に入って、医師やナースの目の前で血圧を量ることになると緊張してしまい、血圧が上昇してしまう。
問題なのは、普段からよく血圧を量る習慣のないかたは、病院で測った血圧が本来の高血圧であるのか、白衣高血圧であるのかの区別がつかないということです。
白衣高血圧であるのに、本来の高血圧だと診断向かうと困ったことになります。
病院で高血圧だと言われたかたは、ご自宅用の血圧測定器を購入し、ちょっとの間、測って見ることをお勧めいたします。
ご自宅で測っても良い値でしたら、本来の高血圧だということになります。
また、血圧は、1日の中けれども変化しますから、時間を決めて測定するのが良いでしょう。
朝と夕方の2回、測定することをお勧めいたします。

早朝高血圧とは


前回は、最近、多いと言われている「白衣高血圧」についてお話させていただきました。
今回はまた、一般的な高血圧とはわずか異なっている「早朝高血圧」についてお話することにいたしましょう。
断じて聴き慣れない言葉でしょうか。
通常、血圧というのは、夜間、寝ている間は低くなっていて、朝になると高くなっているものです。
しかしながら、通常の高くなる程度ではなく、すごく高くなって仕舞う場合を「早朝高血圧」と言います。
数値で見てみますと、朝晩の収縮期血圧を足して割ったアベレージが135以上あり、差が15~20以上あれば、早朝高血圧ということになります。
そうして、この早朝高血圧には、「ディッパー型」と「ノンディッパー型」と言われている二種類があります。
ディッパー型のほうは、朝、目が覚めると共に血圧が急上昇するタイプを言います。
一方、ノンディッパー型のほうは、夜になっても血圧が下がらないまま、ゆるやかに上昇するタイプを言います。
年齢を積み上げるとともに、ノンディッパー型が増加して来る。
ノンディッパー型は、夜になっても血圧が下がらない傾向にありますから大変にキケンな高血圧でして、これになってしまいますと、脳血管疾患や虚血性心疾患になる確率が高くなってしまいます。
糖尿病、心不全などの病気を持ってあるかたは、このタイプの高血圧になりやすいので注意が必要です。
また、近年よく耳にするようになりました「睡眠時無呼吸症候群」という症状を持っているかたが、このタイプの高血圧になりやすいのです。
余談ですが、早朝の血圧値と夜間の血圧値の差がでかい状態を「モーニングサージ」といいます。
モーニングサージがある患者さんは、脳卒中発症の様子が通常よりも約3倍良いと言われています。

肺高血圧とは


白衣高血圧、早朝高血圧に続き、今回も通常とは若干、違う高血圧についてです。
今回は「肺高血圧」です。
肺高血圧とは、簡単に言いますと、循環器における重い病態の一種です。
もう少し細かくお話しますと、肺動脈を受かる血圧は全身の血圧に比べますとほんとに小さい値でして、全身の血圧の正常値が約120/80mmHgであるのに対して、肺動脈の血圧は単に25/15mmHgしかないのです。
ですが、これが肺動脈の血圧としては正常値となります。
この値が異常に上昇して仕舞うことを肺高血圧といいます。
肺だけの高血圧だからといって、安心していてはいけません。
上昇した血圧は、間もなく肺動脈を損傷させることになるのです。
毛細血管の壁は分厚くなってゆき、肺と血液の間においては、酸素と二酸化炭素の正常な交換が出来なくなってしまう。
そのために、血液中の酸素濃度が低下するという状態になって来る。
そうして、酸素濃度の低下は肺動脈の狭窄を起こします。
このような変化により、肺を循環する血管の血圧がどしどし上昇してゆくこととなります。
肺高血圧とは、大変に怖い病気なのです。
また、肺高血圧におきましては、心臓の右心室が肺動脈を通して血液を肺に送りだすのが困難になってゆきます。
そんなにいたしますと、近々右心室は肥厚して拡張することになり、肺性心と呼ばれている心不全を引き起こすことにもなるのです。
高血圧は、健康にとっていいことはひとつもありません。
正常値を超える状態が少し貫くようでしたら、本当に病院へ行ってくださいね。